そもそもダッフルとは、
ベルギー第２の都市であるアントワープ近郊に”DUFFEL”という港町があり、
この街で織られていた厚く粗い手触りの生地（ダッフル）を用いて作られていた
漁師向きの防寒着からついたと伝えられている。
　　　　
限られた地域の限られた衣類でしかなかったダッフルコートが、
なぜ、広く世間に広まったのか。そのきっかけは第２次世界大戦にある。

大戦中、英国海軍はダッフルコートを艦上着として正式採用し、
ダッフルコートは大量生産され、戦後放出品として一般に出回ったのが始まりである。
初期のものは漁師や海軍といったいかにもタフで武骨なスタイルであった。

そこへ一石を投じたのがグローバーオールである。
1951年に創業したグローバーオール社は軍洋品を基礎にしながら
タウンウェアとしても耐え得るものへとダッフルコートのイメージ・スタイルを変え、
素材やデザインを追求し、ファッション性を加えていった。
この時の精神は50年たった今でも現行商品の中に生きている。

厚く粗い生地は柔らかく手触りの良いメルトン地に代わったが、保温性・防寒性は高い水準を保ち、
フードや肩を覆うストームパッチは雨風を防ぐディテールとしてその役割を果たしている。

ダッフルコートは今やアウトドア・タウン等、様々なシーンで活用出来るコートとして認識され、
中でもグローバーオールはそのスタイル・品質共に世界のトップに君臨し続けている。



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